田原市博物館で「館蔵　太田洋愛展」が開催されています

お知らせ 2023年06月15日

太田洋愛（1910～1988）は、成章高等学校の前身・旧制成章中学校の卒業生で、日本を代表する植物画家であった人物です。田原市博物館では、令和3年度に企画展「日本ボタニカルアートの巨星　太田洋愛展」を開催し、その作品を一堂に展示しています。また、創立120周年記念事業の一つとして、太田洋愛ボタニカルアートの啓発活動を行いました。
企画展の終了後、洋愛のご遺族から田原市博物館へ作品、下絵、スケッチや遺品、写真等計235点の寄贈を受けました。現在開催中の「館蔵洋愛展」では主にこの寄贈を受けた作品等を展示しています。初公開の作品等は実に64点に及びます。
今回の展示資料は下絵、スケッチが主ですが、それだけに洋愛の植物画を描く姿勢がよく伝わってきます。その描写は精細かつその植物の特徴をよくとらえており、本当に見ていて飽きません。
なお、日本における植物学を確立した人物である牧野富太郎は自ら優れた植物図を描いていたことは、現在彼をモデルとするNHK連続テレビ小説「らんまん」が描くとおりですが、洋愛は10代後半のころに牧野から「植物画は労多く報われることの少ない仕事であるが、たいへん重要な仕事であるから頑張るように」という激励の言葉とともに、植物画を描くための画材道具一式をプレゼントされており、その後もたびたび文通を行った間柄です。そういった植物画の歴史などを踏まえて観覧されると、また面白いかと思います。展示でもそのあたりの紹介を少ししております。
会期は2023（令和5）年6月10日（土）～7月30日（日）となっております。この機会に田原市博物館までお越しください。

https://www.taharamuseum.gr.jp/exhibition/ex230610/pdf/yoai_ohta.pdf
（田原市博物館ウェブページより）