本校卒業生である大久保佳代子さんがNHK「ファミリーヒストリー」に出演しました
4月26日(金)に放送されたNHK「ファミリーヒストリー 大久保佳代子編」で本校卒業生(高42)で芸人の大久保佳代子さんのルーツが取り上げられました。
番組によると、大久保さんの父方、母方ともに田原市にゆかりがあり、ストーリーは渥美半島の歴史ともリンクするとても興味深いものでした。
まず、父方のルーツは製糸工場の経営者でした。明治維新後、現在の豊橋市内を中心とする一帯で製糸産業が勃興し、渥美半島は桑の葉の供給地帯になりました。台地が多く、水不足になりやすい渥美半島でも栽培できる桑の栽培は地域の農民にとって大歓迎だったはずです。当時の地図を見るとあちこちに桑畑が広がっていたことが分かります。田原市博物館では、養蚕に使用した道具なども多く収蔵しています。
そうした中で、1900年ごろからは現在の田原市内のあちこちに製糸工場が誕生します(大久保家の工場は1909年から操業)。田原のまちなかにあった大久保さんの高祖父の工場は30人を超える従業員を抱えていたと番組では紹介されていました。
その一方で渥美半島の「水不足で芋や麦しかなかなか作れない」ことを逆手に取った産業が母方のデンプン工場でした。サツマイモのデンプンから糖を取り出して、水飴などに使うというもので、主に昭和初期から1960年代ごろまで栄えました。田原の町の汐川、清谷川沿いにそうした工場が軒を連ねていた風景は、当時成章高校に通っていた先輩方は記憶に残っていると思います。太平洋戦争の終戦後の食糧難の際は、「渥美半島にイモがある」と聞きつけて、名古屋や京都、大阪方面からも買い出しの人たちが殺到したこともありました。
なお、渥美半島の今昔の風景、多くの成章OBの方々も出演しています。そういう意味でもおすすめです。
再放送が5月2日(火)23時50分からあり、またNHKプラスでは5月5日(金)まで見られるということで、ぜひご覧ください。
関連サイト:https://www.nhk.jp/p/famihis/ts/57RY735RG4/episode/te/8R2N8X9W7Y/(NHKホームページ内)